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2010年4月 5日 (月)

自転車ブームでは、避けられない事態

「自転車欠陥で事故」と提訴へ 転倒で障害、輸入元に損害賠償

「サイクルヨーロッパジャパン」(東京)に約1億6千万円の損害賠償を求め5日に東京地裁に提訴することが2日、分かった。弁護士によると、中島さんは2002年4月、この自転車を購入。08年8月22日に自宅近くを自転車で走行中、平たんな路上で前輪が本体のサスペンション部分から脱落したため、前のめりに転倒。頸椎損傷で首から下がほぼまひし、介護が必要という。車両関係の民間安全検査機関に原因の調査を依頼した結果、サスペンション内部にたまった水が外部に排出されず、そのサスペンションと直接つながっていた左右のスプリング2本が腐食し折れたのが原因という。
Birth of Blues経由で、詳しく分かった。

4.3にTBSで報道された、ビアンキのサスが壊れて抜け、頸椎損傷状態になってしまった件。2002年4月に買って、最後に乗ったのはいつで、その後2008年8月まで乗っていなかったのか詳しくは分からないが、数年放置したようだ。水が入り込んだ事から、雨中走行後水抜きしなかったか、長年室内保管ではなかったかと考えられる。状況は分かった。

久しぶりに自転車を持ち出した時、自転車の具合をよく確認せず、また専門店で点検してもらう事もなかった。しかしこのサスは錆びて壊れる事が分かっていたようだ。

三沢自転車商会:2007-02-27:RST製サスペンションのお知らせ

RSTのサスペンションにおきまして、ユーザー様のメンテナンス不足及び販売店の定期点検不足から起こる事故がここ数年で3件発生いたしております。いずれの事故も、26インチサスの中に水などがたまりスプリングが錆びて切断状態のまま乗車して、
仮に、これが「リコール」されていたとしても、自転車店に寄りつかない、来ないユーザーに知らせる手段がない。

これは、う〜ん、である。自転車ブームの落とし穴とも言える。法的には、メンテナンスを気にしなかったユーザーの責任と、製造者責任の、過失割合の勝負になるだろう。しかし1億6千万円はきつい。お分かりと思うが、営利企業だから、保険がかかってない限り、その金額は結局、他のユーザーが薄く広く負担するのである。サイクルヨーロッパジャパンは資本金1900万円、社員数15名(2010年2月現在)の会社である。しかし、コンシューマープロダクツを売る会社、自転車ブームと合わせて考えると、必然的な事故であり、訴訟沙汰である。どのみち、避けられない事態だったように思われる。

追記:毎日の記事

原告側は自転車の安全試験を行う機関に調査を依頼。サスペンションが外れた原因は▽雨水などが浸入して腐食を誘発する構造だった▽脱落を防止する機構がない--と結論付けられたという。事故を巡っては、消費者庁が3月、サイクル社に「重傷事故を把握しながら国に報告しなかった」として厳重注意している。
読売の記事
中島さんは提訴後、「メンテナンスはしていたが、問題の部品はどこを点検すればよいか、ふつうの人には分からない」と話した。
「メンテナンスはしていたが」は、あまり良い情報ではない。そのつもりでも、実際は、必要なメンテナンスをしていなかった事が分かる。必要な手当は、即ち専門店に持って行く事だ。問題は、そういう認識が一般のユーザーに浸透していない事だ。もっとも、消費者庁が厳重注意したという事は、「リコール」に相当する措置は取らなかった事になる。専門店に情報が行っていたとは思うのだが...

再追記:痛いテレビ

ネットで7万8000円出して購入した中島さん。(中略)中島さんは自転車を家の中で保管、サスペンションの手入れはしていなかったと話す。(中略)RSTは保険会社に対応を任せていると説明した。
そういう事なのか。家の中保管なら、雨中走行後の放置という事になってしまうが、そこの所の情報はない。RSTは保険対応か...  自転車業界のチェーンリアクション的なつながりは、倫理上の問題は感ずる。自動車では考えられない。責任が不明確になりやすい。

ところで、本稿の書きぶりでお分かりのように、私はユーザー責任をやや重視する立場だが、その考え方を一般化できないのもよく分かる。自転車ブームなのだから、自転車への注意深さが足りないユーザーが増えるのは必然的なのだ、という諦観である。

レース中だかなんだかに、カーボンフォークが壊れるシーンがあったりする。そういう事はありうるので、フォークには注意した方がいいというのは、知識としてはある。サスは、メンテナンスが大事というのも、知識としてはある。

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コメント

人事とは思えない事故ですね。
私も数年前にリカンベントをネットで購入して楽しんでいますが、スポーツバイクの速さには時々不安を覚えます。必ずヘルメットをかぶり、点検もしていますが、素人の点検ではどんなに頑張っても限りがありますし、リカンベントの専門家なんてそもそも存在しませんから。
乗っているうちのなれるのでしょうか。
楽しく読ませていただいています。感謝感謝。

投稿: クラウド | 2010年4月 6日 (火) 23時01分

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